2013年7月17日水曜日

③[エッセイ]サラリーマンとビジネスマンの違い(雑感)


サラリーマンとビジネスマンの違い(雑感)/やまもといちろうBLOG

この記事を読んでいて、生の感覚を素直に書いていて、すごく納得するところありました。

サラリーマン、ビジネスマンというカテゴライズということではなく、ビジネスにおける重点、組織、多様性やリーダーシップの事を書いていると私は感じました。

気になった部分をエッセイとして、書いてみたいと思います。
部分部分を切り出すと、別の意図や解釈になる可能性はありますが、エッセイとして勝手に進めます。

1)「自分を知っているか?」

そもそも成功哲学や自分のロードマップというのは、自分を知らないから取り組むのであって知っていれば取り組む必要もないですね。

また記事にある、瞬発力も同じで、先を考えていないのではなく、自分を知っているからこそ「今ここ」に自分のリソースを集中していると言い換えることが出来ます。自分の得意・不得意分野が明確であり、例えば自分が何年後の計画を提示するよりも、優れた先見性と得意とする社員がいたならば、一緒に作ればいいだけの話ですね。その意味で背負い込まない気楽さも生まれる。

なので、一切を部下に任せて遊びまわっているように見えてしまう。
本当は難しい顔して議論するのではなく、リラックスしながら、いろんな社員、取引先、友人、メンターなどと会話する時間を持つ方が、実はアイデアも湧いてくる。
おそらく、こういった感じで「自分を知っている」人が、涼しい顔してビジネスのリーダーとして存在している気がします。

2)人間の得意・不得意

企業立ち上げ時期ではアイデア出しに向いている人、企業の安定経営の時期では組織作りに向いている人、が必要となると思います。

なのでベンチャー企業がスタートして、最初は良いけど数年で大企業病が蔓延していくのは、アイデア出しする社長がいつまでも組織作りを先送りにしている可能性がありますし、スタートで躓く企業は、組織作りに手をかけすぎているのかもしれません。

この観点から上記を見ると、サラリーマンの人たちに目標を押し付ける、というのは、少し辛辣な言い方にはなりますが、アイデア出しも組織作りも経験がない、と言えるのではないでしょうか。

本当はスタートアップ時はドラゴンクエストで言う「ガンガン行こうぜ」のリーダー。数年経って安定し始めると「いろいろやろうぜ」のリーダー、が向いていると思います。
モチベーションが摩耗するのは「じゅもんをせつやく(つかうな)」というリーダーなのかも知れません。「せつやく」はマジックパワーを回復系の呪文に振り分けることができるので、いわばドラクエで言うと街に寄らずに長距離の移動ができる、つまり経費削減で利益を出すことが出来ます。しかし、しっかりとした装備をしているなら「せつやく」しなくてもいいはずですし「せつやく」ばかりしていると、組織のメンタル面も疲弊してしまいます。(結局はコストが掛かる=ドラクエでは時間がかかる)

せめて、せつやくではなく「いのちをだいじに」というリーダーなら、組織という人間の集団における、身体と気持ちの疲れ具合を観ることが出来るので、メンバーの疲弊はしないでしょう。

3)コミュニケーションにコストをかける

コミュニケーションにコストを掛けているとのこと、まさに対話の必要性を物語っていますね。綿密なコミュニケーションにコストをかける事は、ある意味、スコラコンサルトさんのオフサイトミーティングにも似ていますね。

社内でのミーティングだけでなく、ダイアログの習慣化と言えるかも知れません。ダイアログというと大げさですが、お互いの納得や理解や共有という「場づくり」の時間を惜しまないということです。
この考え方は、3MやGoogleの「XX%ルール」にも匹敵する、チームビルディングでもあり知的生産性を向上させるポイントなのです。

4)戦士だけでパーティを組まない

前述のドラクエの例えで言うと、戦士だけでパーティを組まないということが大事。
まさに自然界の生物の生態における自律分散システムの研究で明らかになっていることですね。

菅原 研氏(東北学院大学教養学部情報科学科 准教授)の説では、均一化された能力&特性のアリの集団は、均一ではないアリの集団より、外的変化に弱いということです。一般的には、はたらくアリ、怠けるアリとして紹介されているものです。

働く怠けるという振る舞いが問題なのではなく、本質的な答えとしては、均一化された振る舞い(能力)では、偶然を生み出したり、違う動きができないので、外的要因の変化に追従しにくく、持続できない集団になるということです。なので自然界では絶妙なバランスで、得意分野が違う多様性のある集団が生まれるようになっているということです。

これは経営でも同じ話なのではないでしょうか。

5)適材適所を見極める対話

やまもとさんは一人ひとりと向き合い対話をされているようですが、これはそうですね。対話することは大事だと思います。

人の目利きというのは、ある意味、経験を積むしか無く、しかも、特に大切なのは目利きする自分が「自分とどれだけ対話できているか」が重要です。自問自答というやつですね。目利きするにあたっては対等に対話することも重要で、上下関係になった途端に目利きの感度が落ちてしまいます。(こうあるべき、とか自分が優位になっているということなど、心理面が影響する)

人の評価というのは、間接的には自分を評価することでもありますからね。
「一歩一歩進んでいこうと思っています。」という言葉にとても共感します。
相手も意識付けして変化していくだろうし、同時に自分の目利きも変化させていく、お互いの成長なんですね。

エッセイとして言語化してみて、私自身も明確になった部分がありました。
ありがとうございます。


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